【SCOUT!】ボードゲームを分析的レビューする

カードタイプ

 

こんにちは!ものとです!
現在、”iwa”の名前でFROX games、4toT制作という2つのグループで、ボードゲームのルールを作ったりカードや箱などをデザインしたりなど総合的デザインをさせてもらっている”中の人”です。

今回はオインクゲームズさんの「SCOUT!」をレビューしたいと思います。

概要

トランプの大富豪を参考にしていくつかの革新的要素を足し引きしたら全く新しいジャンルを生んでしまったような、シンプルなのに奥深い、だけど誰でも楽しめる!そんなボードゲームです。

まず、大富豪に近い要素としては、

  • 数字が大きいほど強い
  • 同じ数字がそろっていたら同時に出せる(”5”のカードを2枚など)
  • 連番がそろっていたら同時に出せる(”3”,”4″,”5″の3枚など)

また、大富豪とは異なる要素としては、

  • 手札が無くなったら勝ち、ではない
  • カードの上側と下側に違う数字が書かれている(上に”4”、下に”10”など)
  • 手札のカードの位置を変えられない
  • 場のカードを全て捨てる”流し”や”切り”が無い

そして特に大きな違いは、

  • 場のカードを自分の手札に加えることができる(スカウト!)
  • 「パス」がない
  • 「場に出すカードの枚数が多いほど強い」「連番より同一数字の組み合わせが強い(“4″,”5″,”6″の3枚より”1″,”1”,”1″の3枚の方が強い)
  • 手札の有無ではなく、得点の大小で競う

列挙すると違いが多そうに見えますが、やってみると簡単です。

結局のところ、

”強い組み合わせが多くなるように”、”場のカードを効率良くスカウト!”

していくだけです!

Screenshot

勝利条件

先ほど「手札の有無ではなく、得点の大小で競う」と言いました。それではその得点はどうやって得ていくのでしょうか?

得点は、以下の3要素で決定します。

  1. 自分がカードを出す時に、場にあったカードの枚数(場に2枚あれば、+2点)
  2. 自分が出したカードが、他プレイヤーにスカウトされた時(+1点)
  3. 誰かの手札が0枚になった時点の、自分の手札の枚数だけマイナス(手札が4枚残っていたら-4点)

また、やや例外ですが、あるプレイヤーが場にカードを出し、その他プレイヤーが全員”スカウト”した場合、ゲーム終了し得点計算に入ります。

この場合、全員にスカウトされたプレイヤーは手札が何枚残っていても得点はマイナスされません。

基本戦術

スカウトは、基本戦術を理解することでルールを把握しやすくなります。

「戦術は自分で見つけていきたい!」という方は読み飛ばしてください!

・・・読み飛ばし待機中・・・

・・・・読み飛ばし待機中・・・・

・・・・・読み飛ばし待機中・・・・・

スカウトはあくまで得点を競うゲームですが、「残った手札の枚数だけマイナス」というルールの影響が大きいため、結局のところ「なるべく手札を減らす」ことが基本戦術になります

手札を効率良く減らすためには、手札の中により強い組み合わせをより多く作る必要があります。

相手に上がられる前に自分の手札を強くするには、早めの”スカウト”が安心です。

もしも計算を間違えてしまい手札が1枚だけ余ってしまうと、もう手札を無くして上がることは困難です。

手札が1枚になる → 自分の前のプレイヤーが2枚以上のセットを出す → ”スカウト”して手札が2枚になるがバラバラの数字になってしまう → 自分の前のプレイヤーが2枚以上のセットを出す → ”スカウト”して手札が3枚だがバラバラ・・・

せっかく手札を1枚まで減らしても、逆にどんどん手札が増えていくことになります。

ですので、基本戦術は「なるべく手札を減らす」ことを意識しながら、「早めの”スカウト”」で手札を強くしておきましょう!

SCOUT!のすごいところ

ちゃんとしたルール説明をし始めるとレビューまで辿り着けないのでここでは省き、分析的レビューへと移っていきたいと思います!

1.手札の枚数と有利/不利が一致しない

通常の大富豪は手札の枚数が少ないほど上がり(勝ち)に近いことが予想できますが、”SCOUT!”は必ずしもそうではありません。

もちろん通常の大富豪も「手札が残り3枚と上がるには多め。でも同じ数字3枚だったから一気に出された!」ということもあります。しかし、通常の大富豪は、同数✖️3の手札を一気に無くすには、場のカードも3枚セットでなくてはいけません。

しかし、”SCOUT!”は、場のカードが1枚でも、次の人は2枚セットでも3枚セットでも7枚セットでも出すことができます。

この差が大きいんです。

結果、相手の手札が何枚残っていても「もしかしたら先に上がられるかも」という緊張感が常につきまといます

常にはらはらどきどき、相手が手札を出す瞬間をわくわくしながら待つことができます。

僕はこのような「勝ち確」の無いゲームが大好きなので、”SCOUT!”のこの仕組みに気付いた時は感動しました!

「勝ち確」の無いゲームは、プレイ時間の100%を楽しい気持ちで過ごせるからです。

”SCOUT!”はまさに「プレイ時間の100%を楽しめる」名作ゲームだと思います!

2.常に手札の強さが変わり続ける

”SCOUT!”の3大特徴「手札の位置を変えられない」「場のカードをスカウト(自分の手札に加える)できる」「パスがない」によって、手札は常に強さが変わり続けます

例えば、手札が「9,3,4,9」だったとしましょう。

「9」は2枚ありますが、それぞれ単独で存在しているので、場のカードが「8以下の1枚」でないと出せません。

しかし、「9」に挟まれた「3,4」を出すことが出来れば、残った手札は「9,9」になります。

「9,9」は2枚セットの中では2番目に強いので、なかなかに強い手札です。

逆に「9」単独を先に出すと「3,4,9」となり、もう一度「9」単独を出すのに苦労したでしょう。

”SCOUT!”は同じ初期手札でも、手札を出す順番で強さが大きく変わり続けます。

この要素によって、常に戦略を考える必要があり、常に楽しめるゲームになっています。

「パスがない」のも地味に効く、僕の好きなポイント!

パスできないので自分の手番では必ず手札の構成が変わるんですよね。パスを無くしたのは結構重要なポイントだと思います。

3.プレイしやすいデザイン

”SCOUT!”には実はデザインが2種類あり、僕がよくプレイするのは「サーカステーマ」ではなく「SCOUT!テーマです。

まずどちらのデザインにも共通して言えるのは、配色の上手さです。

数字ごとの配色

”SCOUT!”はカードの上部と下部に異なる数字が書かれており、数字は1〜10まであります。この1〜10の数字にそれぞれ違う色があてがわれており、近い数字同士は近い色合いになっています。

最初に手札が配られると、手札のカードを全て”上部の数字のまま使う”か、”下部の数字を使う”か選ぶことができるのですが(下部を選んだ場合、手札を上下ひっくり返して使うので最後は”下部”が”上部”に来るわけですが。笑)

この時、配色の大切さが身に染みます。

手札はざっくり、「同数のカードがより多く隣り合った方が強い」「連番のカードがより多く隣り合った方が強い」のですが、おそらくこれを数字だけで認識しようと思うと頭の整理が追いつきません!

時間をかければ手札の強弱は判断できますが、それではプレイがぐだついてしまうでしょう。

その点、”SCOUT!”では数字ごとに色が異なっており、「似た色が近くに固まってるほど強い」「暖色系が多いほど小さい数字が多いから弱め」ということが直感的に理解できます。

「あー、なんか色んな色がばらばらに入ってるからダメかも」

「同じ色ばっかりだ!強いかも!」

と、一瞬で分かるわけです。

この要素、結構ストレスが低減されます。「常に手札の強さが変わる」ということは言い換えれば「常に勝ち筋を考え続ける」必要があるわけですから、考える量が減るのは万々歳です。

カード裏面とチップデザイン

また、「サーカステーマ」「SCOUT!テーマ」で共通したデザインとして「カード背面がポイント数を示している」点も素晴らしいと思います。

”SCOUT!”はポイント数で競い、ポイントは「①場のカード」と「②スカウトされた数」から計算されます。

これらをどうやって記憶(記録)するのかというと、

「①場のカード」は、

自分が場にカードを出した時点で裏向きで回収します。カードの裏面が「1ポイント」を示すデザインになっているので、”裏向きのカード”=”ポイント数”になるわけです。

「②スカウトされた数」は、

スカウトされるたびにチップ(カード裏面と同じデザイン)をもらえるので、チップ数で計算します。

得点計算時は、カードとチップで使われている同じマークの数を数えるだけでいい、というわけです。

これは結構インスト(ルール説明)のしやすさにも関わるので、重要なポイントだと思います。

数字の周りが白い(SCOUT!テーマ)

「SCOUT!テーマ」では、「サーカステーマ」と異なり白色を基調としたデザインになっています。

「サーカステーマ」も、絶妙な”くすみ”カラーでサーカス感が表現されており素晴らしいのですが、僕が注目したいのは「SCOUT!テーマ」の機能的デザイン性です。

まず、数字の周りだけくり抜かれたように白いこと。

これによって、数字がとても見やすく感じます。

”数字ごとの色”の上に数字を黒色で書いても特に困らないですが、白地に書くことでより見やすくなっています。

”数字ごとの色”に黒字で書くと、数字ごとに見えやすさが異なります。青地+黒字、赤地+黒字などが混在しているものと、白地+黒字で統一されているものではやはり見やすさが違うものです。

全体的に白い(SCOUT!テーマ)

全体的に白基調なのも好きなポイント!

好みで分かれるかもしれませんが、白のように明るい色だと気分も明るくなり、プレイ感も軽く感じます

僕自身、「よりよいデザインを!」と思うと色んなイラストや色を配置したくなってしまうので、この点は特に参考にしたいものです。

4.勝ち筋が1つじゃない

SCOUT!の基本戦術は先述の通りですが、プレイしていくと色々な勝ち筋に気付きます

強めの2枚組をたくさん作り、最小限のスカウトにすることで早く上がる。

1度により多くの枚数を出せるように準備し、場のカードの回収数でポイントを稼ぐ。

強いカードを先に出して相手を疲弊させ、上がりにくくさせる。

強いカードをとっておいて相手にスカウトさせて上がり、手札のマイナスポイントを増やす。

などなど・・・

どの戦術をとるかは、その時の手札次第!

「基本は手札を減らすこと」かとおもお息や、次第に多くの戦法・勝ち筋が見えてくる!

これのなんと楽しくわくわくすることか!

シンプルなのに、プレイ感は多様。

素晴らしく理想的なゲームの1つだと思います!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

「SCOUT!」そのものの面白さの説明はたくさんの方がしてくださっているので思い切って省き、システム面やデザイン性の観点から「SCOUT!」の素晴らしさを紹介してみました。

「SCOUT!」は3人以上必要なカードゲームですが、なんとスマホアプリ「レッツプレイ!オインクゲームズ」でも遊ぶことができます。

しかもアプリなら、CPUとプレイできるので、プレイヤーは自分1人でOK!

ぜひアプリ版もお試しください!

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